種類
【肥大型心筋症】
肥大型心筋症とは
肥大型心筋症は、はっきりした理由がないまま心筋の一部(左室や心室中隔基部)が無秩序に肥大していく病気です。60歳前後の男性に多くみられます。全体的に肥大すると、血液が左心室から出て行く部分が狭くなる流出路狭窄を伴うことがあります。流出路狭窄は血液の流れを阻害するため治療が必要です。放っておくと拡張型心筋症に変化することがあります。
予後は5年生存率が90%以上と良好で、年間死亡率は2~4%といわれていますただ、拡張相肥大型心筋症に移行した場合は、予後は不良とされています。
なお、肥大型心筋症には、さまざまな種類のものがあります。以下に代表的なものをご紹介します。
| 種類 | 内容 |
| 閉塞性肥大型心筋症 (HOCM) |
心室中隔基部の肥大が著明で左室流出路狭窄を生じるもの。 |
| 非閉塞性肥大型心筋症 (HNCM) |
左室流出路狭窄を伴わないもの。 |
| 心尖部肥大型心筋症 (AHCM) |
心尖部に肥大が限局するもの。日本人に多い。 |
| 拡張相肥大型心筋症 (DHCM) |
肥大型と診断された後、拡張型心筋症の病態を呈する症例や、心筋生検による組織所見が肥大型視認証に特徴的であること、非対象性中隔肥大を認めるが拡張型心筋症の病態を呈する症例のこと。 |
原因
肥大型心筋症は親子や兄弟にみられることがあります。そのため、一部遺伝が原因といわれています。しかし、はっきりしない場合が多く、生まれつきの素質やストレス、高血圧などが関係している場合もあるともいわれています。はっきりした原因は不明です。
症状
疲労感、動悸、息切れ、胸の不快感、狭心痛、めまいなどがあらわれます。ひどい場合は失神し、命にかかわることもあります。ただ、無症状なことも多く、しばしば定期健康診断により見つかることもあります。日本では、若年の突然死の原因としてこの肥大型心筋症が約25%を占めるといわれており、無症状の場合は早めの診断が重要です。
治療
突然死を防ぐため、過激な運動や緊張を避けることが第一です。左室拡張障害に対しては、狭心症症状や不整脈の症状を改善するβ遮断薬、Ca拮抗薬などが用いられます。不整脈があれば抗不整脈薬が投与されます。手術が必要な際は、肥厚した心筋を切除したり、永久ペースメーカーの植え込みで狭窄が改善されることがあります。最近はエタノールによる中隔アブレーションの有効性が報告されています。













